行ってきた。

とにかく空気がすごかった。
5000人の人がこの日を心の底から楽しみにしていた、というのが前後左右からビシビシ感じられて。
開演は約30分押しで、普通ならイライラしそうなもんだが、そこはジョアン・ジルベルト。
皆、イライラすることなく期待感を持続して今か今かと待ちつづける。

ジョアンが登場した際のものすごい拍手。
ジョアンが椅子に座るのにあわせて自然と拍手は鳴り止む。
何秒間かの静まり返った時間。
5000人がじっとその瞬間を待つ。
ジョアンがギターを弾きだす。
また拍手が起こる。
が、今度は演奏が始まっているので控えめに。
でも音量・長さは控えめでも皆の気持ちがものすごくこもった拍手。
ここでもう涙出ましたわ。

あの雰囲気に飲み込まれたねぇ。
正直、ものすごいボッサ好きなわけではないけれども。
チケ高けぇよ、と思うけれども。
行ってよかった。

ジョアンが素晴らしいのは言わずもがな。
決してテクニックを見せつけるわけでもなく派手なパフォーマンスがあるわけでもなく、淡々とギターを弾いて歌っているだけなんだけどねぇ。
なんだか、すごい。
上質な感じがした。

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