「折り梅」を見て

私の父方の祖母も痴呆なので思うことはいろいろある。

私が実家に住んでたころはまだ大丈夫だったけれど、その後痴呆が始まり、数年前から私の両親と一緒に住みはじめた。

祖母は元々神経質でちょっと気難しい人なので交友が広い人ではなかったが、両親と住むことでそのわずかな交流も途絶えがちになってしまった。
自分から進んで交友を広めようとする人ではないし、痴呆が進んでいるので鍵をかけて出かけなかったり出かけても帰ってこれなかったりで、一人で外出することもほとんどなくなり、ますます交友がなくなった。

本当ならギリギリまでそうしたくはなかったけれど、食事をすることすら忘れたりするので、それでは困るというこで同居することになった。

うちの祖母も自分の痴呆が進んでいることをちゃんとわかっているようで、そして私の両親に迷惑をかけているということもわかっているみたい。

自分の物をどこに収納したか、とか覚えてない時は周りの人や何かのせいにしてしまう、ということがやはり多くあるようで。
そのことでうちの両親も困っていた。
(祖母は近所に住む叔父にキツネがとりついた、としきりに言う)

一緒に住み始めたはいいが、今年の2月から父が単身赴任になってしまった。
祖母は普段の生活での小さなことは母の言う事も聞くが、大事なこと、例えば具合が悪くて病院に行く、とかいうことになると母のいうことには耳を貸さず父が言わなければ従わないので、それでは万一のことがあったら困る、というこで今は老人の施設に入っている。
その時々やむを得なかったとは言え、痴呆になったことで転々とさせてしまった。
痴呆に対して自覚があるので、ただでさえ不安等いろいろあると思うけれど、それに拍車をかけるような状態になってしまっている。
本当に神経質な人(だと思う)ので、そのことが彼女の負担になっていなければいいなと思うけれど、でもやっぱり相当負担になってしまっているのだろうな。気持ち的に。

父も祖母を気遣って単身赴任先から毎週末、数時間かけて帰っているらしい。
そのことが父の負担にならないかも心配なところだ。

でも・・・離れて住んでいる自分が何が出来るわけでもなく。
はぁ・・・。

このところ祖父母について考えることが多いようだ。